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作り手の声と、器のうまれるまで

このシリーズでは、私、明彦がこれまで16年間、器を作り続ける中で経験したこと、
うまくいかなかったこと、誰にも話してこなかった迷いや、
それでも器を作る意味について、少しずつ綴っていきます。

一つの器が、どうしてその形になったのか。
どうしてその色を選んだのか。
どうして名前をつけたのか——

自分のために書きながら、
いつか誰かに「読んでよかった」と思ってもらえるような、
そんな記録になればと思っています。

第1話:shikki de pasta という名前の器

16年前、何を作ればいいか分からなかった私は、
まず売れる器を作るよりも“自分の好きな料理に合う器”を作ろうと考えました。
パスタやカレーが好きだったので、自然と漆器でパスタ皿を作ることに。
名前はそのまま「shikki de pasta」。Shikki de pasta は、現代のライフスタイルに寄り添う山中漆器の新しい提案です。洋食にもしっくりくるデザインと、持ちやすさ・洗いやすさを追求しました。


洋のかたちに、漆の質感。
和でも洋でもない、そのあいだにある器です。

今は「うつろいウッドプレート」という名前で販売していますが、
私にとっては今もずっと shikki de pasta。
暮らしの中から生まれたこの器が、
のちに続く多くの器づくりの原点になりました。

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