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山中の木地師の仕事

SUWARIの外側を削る久津見龍也氏

木地師は木工品を作る職人であり、轆轤(ろくろ)を使って椀や、茶筒などを作る職人を指します。木地師はふもとの山中温泉の湯治客を中心に椀や茶筒を販売するようになり、お椀などの挽物を量産するために全国の漆器産地の中でも木地師が多いのが山中漆器の特徴です。また、木の素材そのものの特色を生かし、木目が縦に入る「縦木取り」、 横に入る「横木取り」の双方を、作品に応じて使い分けています。

木地の製作工程

原木の切り出し⇒製材⇒木取⇒荒挽き⇒乾燥⇒ならし⇒仕上げ挽き

の確立された入念な工程からなっている。

ロクロを回転させながら鉋(かんな)とよばれる刃物で削ります。鉋は木地師の使いやすい形に鍛造し、刃先を研ぎ、器物に合わせて鉋の形も変わります。鉋の種類は約30~50種類と様々な形があります。

木地の難しいところは削る技術もそうですが、重要なのは自分に合う切れる刃物を作れるかどうか。力ずくで木を削ってしまうと漆を塗ったときにムラになってしまうので切れる刃物を作る「鍛造」の技術も必要なのです。また、鉋(かんな)の種類は器物に合わせて作る必要があるため約40~50種類の刃物を作る必要があります。

左 何種類もある鉋

右 ロクロと器物を固定するハメ木

SUWARIを語る久津見さん

SUWARIの木地は底の丸みが特徴で、丸すぎてもいけない、平らすぎても動きが無くなってしまうから加減が難しいですが、お客さんに楽しんで使ってもらえたらと久津見さんは言います。

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